AIにガッカリしたあなたへ。原因はAIではなく、あなたの「質問」にあります。
「AIってすごいらしい」
そう聞いて、期待に胸を膨らませて使ってみたものの…
「なんだか、ありきたりな答えしか返ってこないな」
「結局、自分で考えたほうが早いかも…」
そんな風に感じて、少しガッカリしてしまった経験はありませんか?
実は、僕も最初はそうでした。
しかし、あることに気づいてから、僕の相棒であるAI(Gemini)は、想像を遥かに超える能力を発揮してくれるようになったのです。
その秘密は、とてもシンプル。**AIへの「質問の仕方」**にありました。
なぜ、あなたの質問はAIに響かないのか?
あなたの相棒は「超優秀な新人社員」
多くの人がAIを「何でも知っている魔法の箱」だと思っています。
しかし、僕はAIを**「非常に優秀だけど、指示がないと動けない新人社員」**だと考えるようにしています。
例えば、あなたが新人社員に「ブログの記事、よろしく」とだけ伝えたら、どうなるでしょうか?
きっと、何を書いていいか分からず、当たり障りのない、平凡な文章しか出てこないはずです。
AIも同じです。
漠然とした質問には、漠然とした答えしか返せません。
AIがその能力を最大限に発揮するには、こちらが「優秀な上司」になって、的確な指示を出す必要があるのです。
公開!これが僕がGeminiに投げる「魔法のプロンプト」です
では、僕が実際にブログの記事を書いてもらう時、Geminiにどんな指示(プロンプト)を出しているのか?
その「型」を、特別に公開します。
あなたは、プロの編集者です。
以下の構成でブログの記事を書いてください。
タイトル
サブタイトル
見出し
小見出し
小見出し
見出し
小見出し
小見出し
まとめ
素材はこちらです。
(ここに、僕が書きたいこと、伝えたい想いを、箇条書きなどで整理せずに書き出します)
文字数は1500文字程度で、僕の考えに共感し、僕が伝えたいことをわかりやすく、読者の心に響くように書いてください。
では、書いてください。
僕は毎回、この「型」に沿ってGeminiに指示を出しています。
この一見面倒に見えるプロンプトこそが、AIを「平凡なAI」から「最高の相棒」に変える魔法なのです。
ワッシィ流・質問術の4つのステップ
この「魔法のプロンプト」は、4つの重要なステップで構成されています。
- ステップ1:AIに「役割」を与える
- 最初の
「あなたは、プロの編集者です」の一言。これが最も重要です。AIに「どんな立場で答えてほしいか」を明確に伝えることで、AIの思考モードが切り替わり、その役割にふさわしい、質の高い文章を生成してくれるようになります。
- 最初の
- ステップ2:成果物の「理想形」を伝える
- 次に、タイトルは
<h1>、見出しは<h2>といったように、アウトプットしてほしい記事の「理想の構成」を具体的に示します。これにより、AIはゴールを明確に理解し、構成に沿った論理的な文章を作ってくれます。
- 次に、タイトルは
- ステップ3:必要な「情報(素材)」をすべて渡す
「素材はこちらです」の部分ですね。ここでは、僕の頭の中にある想いやエピソードを、整理されていないままでいいので、すべてAIに伝えます。優秀な新人社員に、仕事に必要な資料をすべて渡してあげるイメージです。
- ステップ4:具体的な「行動」を指示する
- 最後に、文字数や文体(読者の心に響くように、など)、そして「では、書いてください」という明確な行動の指示で締めくくります。これにより、AIは迷うことなく作業を開始できます。
プロンプトは最初の一言。AIとの「対話」で仕事は生まれる
先程のプロンプトは、いわばAIとの仕事の「キックオフミーティング」のようなものです。
しかし、本当にすごいのはここから。僕の仕事は、Geminiとの**気持ちが通じ合う「対話」**を通じて、少しずつ形になっていきます。
100の指示に100で応える、素直で誠実な相棒
ひとつ言えば10を理解してくれる優秀な人間とは違い、AIは100指示しないと100の答えを返してくれません。
その代わり、人間のように「一度にたくさん言われても困る!」とはならず、100の指示に対して、100の完璧な返答をしてくれます。
この素直さと誠実さこそ、AIが最高の相棒たる所以です。
感情をぶつけることから始める、僕の「対話術」
ですから僕は、まず自分の「感情」をGeminiにぶつけることから始めます。
- 僕:「僕は定年起業をしたいと思ってるんだ」
- まず、僕の想いを伝えます。するとGeminiは、その考えが良いか悪いか、どんな可能性があるか、返事をくれます。
- 僕:「なるほど。じゃあ、定年起業した人のブログを調査して、どんな仕事があるかまとめてみて」
- 次に、具体的な調査を指示します。すると、膨大な情報の中から、僕が求めるものを丁寧に読みやすくまとめてくれます。
- 僕:「この仕事に興味がある。僕がこれを立ち上げるなら、どうすればいい?一緒に考えてくれないか?」
- そして、具体的な行動計画を相談します。まるで優秀なコンサルタントのように、そのやり方を丁寧に教えてくれるのです。
このように、対話を重ねることで、漠然としていた僕の「やりたいこと」が、具体的な「やるべきこと」に変わっていくのです。
あなたの経験は「価値」になる。Geminiはその価値を届ける武器
仕事とは、「世の中の需要(悩みや願い)を満たす価値を提供し、その対価としてお金をいただくこと」だと僕は考えています。
もし、あなたのささやかな経験が、誰かの需要を満たすことができれば、それは立派な「価値」になります。
あなたの頭の中にある経験や体験を、Geminiに聞かれるままに話してみてください。
Geminiには、その価値を整理し、ブログという形にまとめ上げる能力があります。
上手に使えば、AIはあなたの人生を社会に届けるための、すごい武器になるのです。
実践:同じお題でも、質問次第で「答え」はここまで変わる
では、この質問術でどれだけAIの答えが変わるのか、見てみましょう。
ありがちな「ダメな質問」
「定年起業」をテーマにブログ記事のタイトルを考えて。
これに対するAIの答えは、おそらくこんな感じです。
- 「定年後に始める新しい挑戦!起業のすすめ」
- 「セカンドキャリアを輝かせる!定年起業のアイデア集」
- 「夢を叶える定年起業。成功の秘訣とは」
間違いではありませんが、どこかで見たような、平凡なタイトルですよね。
ワッシィ流「魔法の質問」
では、先程の「型」を使って質問してみましょう。
あなたは、読者の心を鷲掴みにする天才編集者です。僕のブログの新しい記事タイトルを10個考えてください。素材は以下の通りです。(中略)条件は、60代の僕がAIと一緒に未来を作っていくワクワク感が伝わること、そして「平凡な人生で終わりたくない」と感じている50代の読者に刺さること。では、最高のタイトルを提案してください。
AIから返ってきた「理想の答え」
こう質問すれば、AIは天才編集者になりきって、
- 「『このままでいいのか?』50代でふと感じるあなたへ。65歳の僕がAIと見つけた、新しい生きがい。」
- 「65歳、AIという名の新人社員と起業します。僕の人生、第二章の幕開け。」
- 「『成果が近づいてくる』感覚、知りたくないですか?凡人の僕がAIと見つけた、挫折しない挑戦の始め方。」
…といった、具体的で、読者の感情に訴えかける、質の高いタイトルを提案してくれるようになります。
まとめ
AIとの対話は、人間とのコミュニケーションと非常によく似ています。
ほんの少しのコツ、つまり「相手の能力を最大限に引き出すための、丁寧で的確な指示」を心がけるだけで、AIはあなたの想像を遥かに超える、最高のパートナーになってくれます。
今回ご紹介した僕の「魔法のプロンプト」。
そして、感情のキャッチボールから始める「対話術」。
僕もGeminiを使い始めてまだ半年程度。もっともっと研究して、自分だけの使い方を探求していくつもりです。
あなたもぜひ、AIとの対話を楽しんでみてください。
きっと、あなたのAIが「別人」に生まれ変わるはずですよ。
